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関西医療大学 教員ブログ[鍼灸学科 スポーツトレーナーコース]

2009年9月アーカイブ

2009/09/11(金)

「素晴らしいトレーナー」になるためには・・・

関西医療大学保健医療学部鍼灸学科、スポーツトレーナーコース教員の山口由美子です。
さて、今回のテーマ「素晴らしいトレーナー」って何なのでしょう?ここでは私が考えるトレーナーのスタートをお話します。きっとこれが「素晴らしいトレーナー」に繋がると信じています。

今日はお昼ご飯を食べようとしているところに、2年生の学生がドアを叩き、相談にやってきました。夏休み中にトレーナーで付かせてもらっている母校のチームに関する相談でした。学生の夏休みにはこのような母校などでトレーナー活動している学生達が、選手のケガの症状を相談に来たり、トレーナー活動の悩みをもってやってきます。私はトレーナーである前にひとりの人として信頼されなければ、体を預けてもらえないと思っています。そうやって私も初めて勤務した病院の先輩方に教わりました。今は研究室に相談にくる学生に「今は知らないこともたくさんあるし、できないこともたくさんあって当たり前。知ったかぶりしてもすぐにばれてしまう。まずは『あなたに体を預けてもいいよ』とか『コイツだったら何とかしてくれそう』って思ってもらえるところからスタートしよう」と伝えています。いくら技術があっても、"スゴイ!"と噂されるトレーナーであっても、人として『この人に見てほしい』かどうかを決めるのは選手や監督だと思います。学生トレーナーや経験の浅いトレーナーであっても、わからないことは適当に返答せずに、次来るまでに必死に調べてきたり、一生懸命さが伝わればきっと信頼してくれます。「焦らず今できることの最善で、最適を考えられるようになろう」と学生に話をします。

人と人の繋がりって、そんな技術や知識さえあればという単純なことじゃないです。私も学生時代初めてトレーナーで付いたチームの高校生に「どこが痛いの?」と聞くと、明らかに足を引きずっているにも関わらず「どこも痛くないです」と言われた経験があります。本当に辛くて必死になりました。いくら準備して行っても、それじゃ体を触らせてもらうところまでいかないんです。高校生だと思って何も出来ない自分を棚に上げ、偉そうにしていたのだと思います。就職してすぐの頃は、患者さんに目の前で私の担当を拒否されたこともありました。その頃は、選手や患者さんを知っている病名に当てはめて理解しようとしていたのです。そうして自己満足を追求していたのかもしれません。

以前にあるプロ選手に聞いたことがあります。うつ伏せにマッサージを受けていても、トレーナーの声を出さないアクビも気付くそうです。出勤して咳をしているトレーナーは「何を考えているんだ!」と選手に言われ家に帰されることもあるようです。いい加減な気持ちも伝わります。スポーツ選手に限らず、患者さんも自分の大切な体を預けるのですから、セラピストのことをよく観察し、何を考えているのかまで見抜いています。私たちも選手や患者さんに真剣に向かい、その人の背景まで注意し、その人が求めているものを理解する必要があります。そしてその人の言いなりになるのではなく、その人の為に私たちができることを提案させてもらうのです。

そうしていると昼過ぎに、一通の手紙が大学に来ました。先日の世界大会で一緒だった選手からの手紙です。そこには近況と最近起こった怪我の具合、リハビリに対する強い気持ちが書かれていました。私には「素晴らしいトレーナー」はまだまだ遠い道のりですが、このような選手からの連絡をもらうと本当にエネルギーに代わります。選手や指導者のひたむきさに負けてられません。スポーツ界の発展のために動ける人、選手個々に一瞬でリハビリメニューを作れるトレーナー、リハビリを指導するために夜中まで残って自身のトレーニングを続けるトレーナー、遠く離れた地で活動している選手が滅多にないオフを使って帰ってくるようなセラピスト...素晴らしいトレーナーの話をすればきりがありませんが、そのスタートはすべて信頼から始まります。

少し長くなりましたが、この話をし出すと時間を忘れて話してしまいそうなので、続きはまたの機会にでも...。選手や患者さんが生活の中で必要としてくれるトレーナーやセラピストを一緒に目指してみませんか?きっとお金に代えられない幸せとやりがいを感じられると思います。

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