
2010年4月アーカイブ
2010/04/02(金)
東洋医療コースの目指す鍼灸師像
鍼灸学科長 若山育郎
こんにちは。
皆さんは、今まで体調が悪くなったときどうしましたか?あるいは子供の頃、熱が出たときにお母さんはどこへ連れていってくれましたか?恐らくほとんどの場合、町のクリニックか近くの病院で診てもらって、注射や薬で治療を受けたのではないかと思います。
あなたの経験を聞くまでもなく、今の日本の医学の主流は現代西洋医学です。現代医学は、一つの万能細胞からいろいろな臓器、例えば神経とか胃とか小腸とかを作ってそれを移植して病気を治そうとするところまで発展してきています。そうした発展を目のあたりにすると現代医学で治らない病気はなさそうに思えてきます。
ところが、実は現代医学で治らない病気は沢山あります。治る病気のほうが少ないといっても良いかもしれません。中国の唐の時代の孫思邈(そんしばく)という人はこんなことを言っています。
からだの一部だけを治しても臓器のバランスが崩れてかえって病気になるということです。現代医学は今のところからだの一部だけを治す医学になってしまっていますので、この昔の人の言うことが正しいとすると、からだ全体をみてバランスを調整するような方法が今の医学には必要だということになります。この役割を果たすのが鍼灸なのです。
もちろん、現代医学にはいいところが沢山ありますから、現代医学がいけないという訳ではありません。からだの一部を治す現代医学と全身を調整する鍼灸をうまく組み合わせる必要があります。
そこで鍼灸師の出番です。現代医学を行う医師と全身を調整する鍼灸師が一緒になって治療できるような場は、今はまだそれほど多くありませんが、着実に増えてきています。そういう場で鍼灸師としての役割をきっちりと果たすことのできる人材が、本学の目指す鍼灸師像です。

