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関西医療大学 教員ブログ[全学科]

2009年7月アーカイブ

2009/07/31(金)

トレーナーとはどんな仕事? その2

トレーナー写真.jpgこんにちは、関西医療大学 保健医療学部 教員の内田靖之です。前回(といっても08年9月ですが...)のブログでトレーナーの仕事をざっと紹介しました。日本体育協会はアスレティックトレーナーの仕事として7つの役割を制定している、そして関西医療大学ではそれらの役割を専門性と人間性で果たしていける人物を育てていきたい...という内容でした(未読の方は過去ページからどうぞ)。

今回のブログでは、医療資格とコンディショニングについて少し紹介します。

コンディショニングとは「コンディション(状態)を整える」という意味ですが、〈ピークパフォーマンスを保つこと〉から、〈ケガをしている身体を整えること〉までその範囲は広く捉えられます。
 
ではトレーナーはどの範囲に関わる仕事なのでしょうか?
 
答えは全範囲です。しかしながら、本学が目指している「治療ができるトレーナー」にしか出来ないことがあります。それが、〈ケガをしている身体を整えること〉なのです。

トレーニングによって選手のパフォーマンスを上げることや、ケガをしにくい身体を作ることはコーチやフィジカルスタッフが専門とするところです。ところが、日本において人に治療を行うためには国家資格が必要となります。そして本学で受験資格が得られる鍼灸師は治療のスペシャリストとして、専門性を発揮できると考えています。そこで皆さんに質問です。

 あなたはどのようにしてスポーツに携わっていきたいと考えていますか?
そしてあなたは選手を治療するということをどういうことだと思いますか?

上記の問いは、私がトレーナーを目指す人から相談を受けた際、必ず聞く質問です。監督などのコーチ業に始まりチームマネジメント、フィジカルトレーナー、メンタルトレーナー、各種団体のトレーナー資格など資格が細分化し、どのようにスポーツに携わるかを考えていける時代になっており、考えなくてはいけない時代になっています。色々な資格があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。あなたが望む道と、それを生かせる資格、そして職業をもう一度よく考えて最善の道を探してください。

トレーナーってどんな仕事?と聞かれたとき、その人が持つバックグラウンドによって様々な答えが返ってくるでしょう。それは、その人が、「この職業でスポーツに携わっていきたい」と考えて出た答えだと私は思います。同じ問いに数年後のあなたもはっきり答えられるよう、関西医療大学は応援していきたいと考えています。

2009/07/28(火)

鍼灸師の活躍する現場―開業―

関西医療大学 保健医療学部 鍼灸学科教授の川本 正純です。

昨今では、免許取得後の進路は全ての免許取得者が開業に踏み切るのではなく、様々な活躍の場の選択肢が増えている状況ですが、この状況に至るまでの歴史は、三療(あんまマッサージ指圧師・はり師・きゅう師)業界の多数の先輩による闘争といっても過言ではない努力の賜と言えます。
戦後GHQや厚生労働省との様々な交渉から三療の独立開業の権利を確保した結果なのです。もうこの歴史を詳らかに口頭で伝えていただける先生方は、数少なくなりましたが鍼灸手技療法の世界が今日の隆盛に至り、今後も発展していくことを望んでおられると考えます。

さて私達の学生時代(専門学校の学生)は、第一に卒業後の鍼灸院の開業を念頭に置いて学生生活の日々を過ごしていました。また開業に際しては、「石の上にも三年」という諺があるように「三年間患者が、一人も来なくても生活が出来るだけの準備をして開業しなさい。」「○○鍼灸院がここにあるのだと周知してもらう為にも早く開業に踏み切った方がよい。」などの先輩から諌言を頂いておりました。
専門学校という特殊性から職に就きながら退職後の仕事にと考えて、お越しになっている方もあり又、家業を継ぐためにと考えておられる学生もいました。
現在大学に在籍している学生諸君の殆どは、多数の大学進学の一選択肢として入学して来られ御父兄もまたこの業界に携わっておられる方はほんのわずかではないかと考えます。そういった意味から、卒後直後は言うに及ばず、数年後も開業という二文字は、頭に浮かばないかもしれませんが、冒頭記しましたように、鍼灸師に与えられた権利である開業は、是非考えても良いのではと思います。

例えば、実家はこの業界とは無縁で自分が開業する為のバックボーンは一人で構築しなければならない人のケースでは、卒業後一旦は鍼灸師として就職され、土日祭日は知り合いの方の施術を行い開業資金の確保と開業後の患者さん確保を同時にされ数年後開業された例もあります。また社会人入学で本学に入学され卒業後直ぐに開業し、開業当初は、休診日に本学の研修鍼灸師として研修されながら徐々に患者さんを増やしていかれた例もあります。
さらに、社会人入学の方ですが、女性で看護師でもあり卒業後は直ぐに開業され、東洋医学に造詣のある婦人科の先生とのコラボレーションでレディース鍼灸をされているかたの例もあります。この先生方が異口同音に「患者さんに教えていただく事が多くあり、毎日牛歩のようでありますが、スキルアップしていると思います。」といっておられます。そして少しでも地域医療に貢献できればと「人のために役立つ奉仕の精神」にマッチした活躍をされております。                         

最後に、医療の一端を担う医療人として人柄がまず第一だと考えます。そして知識とさらに磨かれた技術(治療センス)が不可欠だと考えますが皆さんは如何でしょうか。 

2009/07/17(金)

次代を担うナースの育成

看護 写真.JPGこんにちは。関西医療大学 保健看護学部 保健看護学科で老年看護学を担当しています岩井 惠子です。

さてわが国は、世界に類を見ない猛スピードで超高齢社会へと向かっていることを、みなさんもご存じだと思います。現在は約5人に1人が高齢者(65歳以上)ですが、2015年には4人に1人になり、みなさんが高齢者になるころには、2.5人に1人といわれています。

若いみなさんには「老いる」ということはピンとこないかもしれませんが、誰にでも確実に老化は訪れます。今まで出来ていたことができなくなっていくことは、本当につらいことです。さらに健康な生活を維持することも、大変になってきます。
そのような中、看護の担う役割は大変重要となります。単に病院の中で病気を持つ高齢者の看護をおこなうだけでなく、地域で生活する高齢者の方々が、安心して毎日を過ごすための支援も看護は担っていかなければならないのです。とても大変なことですが、これからの時代にはとても重要な役割です。

そのために必要な知識や技術を老年看護学で学修していきます。「高齢者」という学生のみなさんにとっては経験のない人生の段階の方々(私もまだ少し先ですが)を理解し、そして敬い、看護ができるナースに育ってほしいと願っています。そして私も、その育成に全力で向かっていくつもりです。
生まれも育ちも大阪市という「生粋のなにわっ子のおもろい講義」を楽しみにしていてください。私もみなさんと学ぶ日を楽しみにしています。

2009/07/10(金)

ヘルスプロモーション整復学科の学生はどんな感じだ?

みなさん、こんにちは。関西医療大学 保健医療学部 ヘルスプロモーション整復学科(HPS)の井口理です。
今回はHPSの学生について紹介します。
ヘルス・写真1.JPG
私は1年前ヘルスプロモーション整復学科開学に伴って大学に赴任してきたのですが、HPSの学生全員が「学校が楽しい!」と明るく元気に答えたことに驚かされました。学校が楽しいとはあまり聞いたことがなかったものですから...。
ヘルス・写真2.JPG
まぁ、第1期生だからこんな感想を持っているのだと思っていましたが、今年の第2期生も全く同じなので、この学校には学生たちがワクワクする何かが有るのでしょうね。学校に来るのが楽しいなんてとても良い事なので、教員たちもこの事実を素直に喜んでおります。
ヘルス・写真3.JPG
この「学校が楽しい!」という気持ちも1年生の時と2年生になってからとでは少し変化が出てくるようです。1年生は、「新しいことが勉強できる」、「学科を越えて友達が出来る」、「色々なスポーツの現場に参加できる」、「自分探しが出来そうな予感がする」、等々とにかく新鮮な楽しさでいっぱいです。
ヘルス・写真4.JPG
これが2年生になると「しっかりしないといけないぞ!」という気持ちが出てきます。「1年の勉強でこの部分が足りてないぞ」、「もっともっと勉強しなくては」、「将来はこういう方向でやっていきたいからこの部分を強化しよう」、「自分はこういう分野に向いているからこっちを伸ばそう」、等々、専門科目や実技科目も増えて、目標も次第に明確なものとなってきているようです。...やはり「楽しい!」みたいです
そんな感じでそれぞれがそれぞれの目標に向かって日々成長しています。

2009/07/03(金)

本学が教育するトップダウン過程の評価

関西医療大学 保健医療学部 理学療法学科講師の高崎恭輔です。

今回は本学科で学生さんたちが勉強している理学療法の特徴をご紹介したいと思います。理学療法士の仕事は患者さんに「障害」を克服してもらうためのお手伝いをすることです。我々理学療法士が治療の対象にする「障害」とは「立てない」「歩けない」「起き上がれない」など「基本動作」と呼ばれる動作がうまく出来なくなっていることをさします。
「基本動作」がうまくできなくなる理由としては、筋力が弱くなっている、関節が硬くなっている、関節や皮膚の感覚が悪くなっているなどの原因(これを「機能障害」といいます)がありますので、理学療法士はそれらを改善することで患者さんの「障害」の回復をはかります。
理学療法では、このような「基本動作ができなくなる原因」を見つけ出していくことを「評価」と言いますが、この「評価」の方法は大きく分けると2種類あります。

ひとつの方法は、患者さんに様々な「検査」を一通り行い、その検査結果から問題となりそうな「機能障害」を順番に治療する「ボトムアップ評価」という方法です。この方法は多くの検査を行うので確実に機能障害が見つかるという利点がある反面、検査に時間がかかりすぎて治療になかなか進めないという欠点があります。
もう一つの方法は「トップダウン評価」という方法です。これは患者さんが困っている動作を実際リハビリテーション室の中でみせて頂いて、動作を分析することからどこの関節が硬くなっているのか、どこの筋力が弱くなっているのかを予測する方法です。
この「トップダウン評価」では、まず動作をみることである程度機能障害を絞ってから検査をしますので、スピーディーに評価を終えて治療に進むことができるという利点があります。しかしその反面、動作をしっかりと分析し見極める能力が身についていなければいつまでたっても患者さんのどこに問題があるのかを見つけられないという欠点があります。
そういう意味で、理学療法を勉強中の学生さんや、若い理学療法士は時間がかかっても確実に機能障害を見つけられる「ボトムアップ評価」が向いていると言われています。そして理学療法士として「ボトムアップ評価」の経験をつむうちに徐々に「トップダウン評価」ができるようになると考えられています。

しかし本当にそうなのだろうか?と我々は疑問を持っています。

ひとつ例え話をしましょう。人類が宇宙に行けるようになったのは飛行機が自然に発達していつしか大気圏を抜けたのではなく、大気圏を抜けるためにはロケットが必要であると考え、それを新たに造り始めたからだそうです。つまりロケットを造るための努力を一から始めなければ人は宇宙に出られなかったのです。理学療法評価の習得もそれに似ていると思います。つまり習得することが難しくてもより効率的な「トップダウン評価」の技術を身につけるためには、はじめから「トップダウン評価」の方法をトレーニングしつづけなければならないのです。「ボトムアップ評価」の経験を積み重ねるうちにいつの間にか「トップダウン評価」ができるようになるというわけではないのです。

本学科では、少し極端な言い方ですが「トップダウン評価」しか練習しません。
なぜなら、最も多くのことを吸収できる学生時代から「トップダウン評価」を習得するためのトレーニングを始めることで、理学療法士として一日も早く第一線で活躍できる力を身につけてほしいと考えているからです。もちろん高いレベルの技能を身につけるためには困難な道を歩まなければなりません。そのためにおそらく他の大学では要求されないような難しい課題を本学では次々とこなして行かなければなりません。それは学生さんたちにとっても、我々教員にとっても大きなチャレンジです。でもあえてその道を選んだのが本学理学療法学科です。

「学生時代から『トップダウン評価』のトレーニングを始めることが重要である」そのことを学生と教員が一丸となって証明していきたいと思い、日々努力しています。


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